学部紹介

    教員紹介

    波佐間 逸博

    自然に依存する社会で共生論理を探究する

    波佐間 逸博(はざま・いつひろ)
    長崎県出身。早稲田大学商学部、京都大学大学院人間・環境学研究科、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科。博士(地域研究)。日本学術振興会ナイロビ研究連絡センター所長を経て長崎大学国際連携研究戦略本部。
    2014年より長崎大学多文化社会学部。

    Q.ご自身の研究を紹介してください。
    牧畜民と自然の共生関係を考える
    自然にうもれるようにして暮らしている人びと自身の目線から、そのとても個性的な生きざまと感覚を明らかにすることに関心があります。そのために、人びとの生の現場に自分の身体をおき、日々のなにげない出来事やことばをわかちあう、ということを意識的におこなってきました。生活のリズムと感じ方をかさねあわせてゆく共感法とよばれる方法です。
    これまで、南スーダン、ウガンダ、ケニア国境地域で、牛、山羊、羊などとともに暮らす人びと(牧畜民)にお世話になりながら、人びとと家畜の共生的な相互関係、牧歌にあらわれる牧畜民としてのアイデンティティのあり方、そして牧畜社会における紛争解決の方法などをテーマにして研究を続けてきました。

    【PHOTO】北東ウガンダ牧畜民、ドドスにて。
    ノートを膝において一休み。調査テントのフライの影にはいつも自然に人だかりができている。

    Q.どのような授業になりますか。
    専門科目「地域生態論」
    ポイントは、牧畜、狩猟、採集、農耕などの<異種的な他者>とのからみあいに基礎づけられている生業システムの特質やダイナミズム、そして生態環境と密接に関わっている世界観の多様性を理解することです。その際、人びと自身の語りや日常生活における実践を掘り起こしながら、同時にそれらを、貧富の差の拡大や紛争、生態系の破壊など、自然と人間の分離によって生じている世界的な問題との関連から考えます。
    参照するのは、アフリカやアジア、南米辺境の諸民族社会に関して、生態人類学の手法をつかって書かれたエスノグラフィー(民族誌)です。<自然>が能動的な主体であり、積極的な共生の相手になっている社会の基礎条件を確認し、多文化共生社会を構想する力をはぐくむことができればと考えています。

    【PHOTO】北東ウガンダ牧畜民、カリモジョンにて。
    牧草の状態のよい新しい土地へ移住してきた山羊の牧童は、群れのメンバーが満ち足りている様子に思わず笑みがこぼれる。

    Q.メッセージをお願いします。
    世界の「無名」の人びとの微小な実践に注目し、そこに、グローバリゼーションを現代の多様な生に適う方向へ変容させる可能性をよみとる。具体例の細やかな観察を核芯にして、「大きな物語」やノーマルな感じ方を再考し、世界への働きかけ方を工夫する。そのようなプラクティカルな反照性の力をたたえた旅立ちの学。多文化社会学という、耳なれない学問をめぐる、わたしなりのイメージです。新しい人や情報やモノとの出会いをつうじて、それまであたりまえだった世界が新鮮で、不思議なことのように立ち現れてくることがあります。
    グローバリゼーションの中で等身大の生き方を望んでおられるみなさん、そのような変容経験を軸にして、現代世界を生きる、みなさんなりの共生論理を探究する旅へ出かけませんか。

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