学部紹介
教員紹介
王 維
世界中の中華街から移民社会を見つめる
王維(わん・うぇい)
中国琵琶演奏者として活動し、文化人類学と民族音楽学分野それぞれで博士学位を取得。海外中国系移民社会および中国文化、日中民族音楽の研究に取り組み、著書に『日本社会における伝統の再編とエスニシティ』など。2014年10月より長崎大学多文化社会学部に着任。
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Q.ご自身の研究を紹介してください。
華人社会の文化的営為のダイナミズム
文化人類学と民族音楽学を専門しています。これまで長崎、横浜、神戸等、日本の地域をはじめ、サンフランシスコ、ロンドン、バンクーバーなど海外のチャイナタウン及び華人のコミュニティについて調査してきました。同じ華人社会でも、移住先の国や社会との相互交渉によって文化の営みが異なります。現地調査を通して、異なる地域における中国文化の受容・変容及び華人社会のダイナミズムを明らかにします。一方、ローカルとグローバルの相互交渉という視点から、地域観光、コミュニティの再生,共生にとって文化が果たす役割、地域間をグローバルに結びつける媒体としての意味についての研究も取り込んでいます。
【PHOTO】イギリス・ロンドンのチャイナタウン
Q.どのような授業になりますか。
専門科目「異文化交流論」
今の時代には「異文化との交流と共存・共栄・共生」が必要とされています。この講義では、地域、移動、社会と文化をキーワードとし、異文化と交渉した結果から生まれた空間である世界のチャイナタウンとチャイニーズ・コミュニティを取り上げ、これにより異文化・多文化社会を構成する文化的要素を多面的に見ながら、異文化とは何か、異文化・多文化共生と異文化理解を可能にするアプローチについて探求します。
Q.メッセージをお願いします。
一枚岩ではない社会や文化を見極めるには、より広い視野と多様な視点が必要とされます。多文化社会学部では、様々な経験や考え方および手法を持つ教員との出会いによって、将来に役立つ専門知識や社会に対応するアプローチだけではなく、異なる文化や社会についての知識や広い視野を身につける(or養う)ことができます。