学部紹介

    教員紹介

    李 頌雅

    「相互理解のコミュニケーション」のあり方を探究する

    李 頌雅(りー・そんや)
    台湾(台北)出身。博士(文学、大阪大学)。専門は会話分析、語用論、日本語教育。
    大阪大学人文学研究科助教、大阪公立大学教育学修支援室学修支援部門(OMUラーニングセンター)特任助教、大阪教育大学教育学部非常勤講師を経て、2024年4月より長崎大学多文化社会学部。

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    Q.ご自身の研究を紹介してください。
    指導と学習の相互行為に関するマルチモーダル会話分析
    私の研究の出発点は、「日本語を母語とする人と日本語学習をしている人の会話がどのように進むのか」という問いでした。日本人学生と外国人留学生の授業外学習活動の会話を録画し、それを繰り返し観察することによって、当事者の文化知識、意見の伝達方法、表現方法などが明らかになってきます。また、言葉だけで説明するのが難しい事柄は、指示語の使用と同時に、身振り手振りや表情など非言語行動で伝えられることも観察されています。
    このような伝達手段は、日本語教育の現場だけではなく、様々な教育現場で活用されています。近年、日本語教育に限らず、伝統芸能などの身体的技術を子どもに教える時のコミュニケーションに関する研究もしています。指導と学習の場面における相互理解の達成と、それが学習者の言語・技術の習得過程に与える影響を解明することを目指しております。
    Q.どのような授業になりますか。
    「会話分析」
    会話分析とは研究方法の一つであり、言語学、心理学、社会学など様々な分野の研究で応用されています。この方法を学ぶことで、日常生活のコミュニケーションの仕組みを理解できるようになります。
    授業では、基本的な理論や、会話データの収集から分析までの手法を習得するのを目的としています。実際に家族や友人同士などの日常生活の会話データを収集し、グループで分析します。雑談などのカジュアル会話や、授業における教師と生徒の相互行為などの制度的会話に見られる言語・非言語行動を客観的に分析できるようになります。
    言葉の使い方、コミュニケーションに興味のある方はぜひ参加してみてください。
    Q.メッセージをお願いします。
    普段、自分がどのように会話を進めていくのか、意識したことはありませんか。例えば、何気ない雑談でも、相手が分かりやすいように言葉を選んで説明したり、同意・共感を示すことで相手に寄り添ったりするような行動をとっていませんか。そのような時、どのような言葉または身振り手振りを使っているのでしょうか。また、相手の反応をどのように受け取っているのでしょうか。
    日本語に限らず、様々な言語を使った会話では、参加者たちがキャッチボールのようなやり取りを通して会話を進めていくのです。
    多文化社会学部では様々な文化的背景を持つ人々と話す機会が多く、日々の会話から学ぶことも多いと思います。様々な観点から会話を観察し、その仕組みや参加者の伝え方を分析することで、自分たちの言語生活がいかなるものなのか、皆さんとともに考えていきたいと思っています。

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