学部紹介
教員紹介
守田 まどか

歴史にみる多宗教共存のしくみ
守田 まどか(もりた・まどか)
大阪市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はオスマン帝国、都市社会史。コチ大学アナトリア文明研究センターPhD Fellow、イェール大学マクミラン国際地域研究センターPostgraduate Fellow、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究センター特任研究員などを経て、2026年4月より長崎大学多文化社会学部准教授。
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Q.ご自身の研究を紹介してください。
オスマン帝国を「街区」から考える
宗教の異なる人々が隣り合って暮らしていた、オスマン帝国の都市社会を研究しています。
オスマン帝国は、約600年にわたり中東からバルカン半島にかけての広大な地域と多様な人間集団をゆるやかにまとめながら、比較的平和裏に多宗教共存社会を実現していました。その具体的なしくみを、私は「街区(マハッレ)」に焦点をあてて研究しています。ここでの街区は、たんなる「都市の区画」をはるかに超えた重要な意味をもっていました。街区は宗教に基づくアイデンティティーと近隣関係に基づく共同意識が、完全には一致することなくゆるやかに重なり合う場であり、そうした人々のつながりが、国家による都市統治を末端で支えていたからです。統治する国家と、宗教の面で多様な住民からなる社会。この双方にとって、街区が果たした役割を明らかにするため、国家の出先機関として都市行政を担っていた法廷の史料群を調査しています。
オスマン帝国は、約600年にわたり中東からバルカン半島にかけての広大な地域と多様な人間集団をゆるやかにまとめながら、比較的平和裏に多宗教共存社会を実現していました。その具体的なしくみを、私は「街区(マハッレ)」に焦点をあてて研究しています。ここでの街区は、たんなる「都市の区画」をはるかに超えた重要な意味をもっていました。街区は宗教に基づくアイデンティティーと近隣関係に基づく共同意識が、完全には一致することなくゆるやかに重なり合う場であり、そうした人々のつながりが、国家による都市統治を末端で支えていたからです。統治する国家と、宗教の面で多様な住民からなる社会。この双方にとって、街区が果たした役割を明らかにするため、国家の出先機関として都市行政を担っていた法廷の史料群を調査しています。
【PHOTO】これまで取り組んできた研究のエッセンスを、ぎゅっとまとめたブックレットです。
Q.どのような授業になりますか。
交流・共存の場としての「イスラム世界」の歴史
イスラム教は世界で広く信仰されている宗教で、日本でも多くのイスラム教徒が暮らしています。イスラム教という宗教やその歴史を理解することは、これからの日本が多文化共生社会を築き維持していくうえで重要です。授業では「イスラム世界」を、多様な宗教・民族・言語が交流・共存してきた広大な歴史的空間としてとらえ、オスマン帝国を中心にその特質を探ります。宗教間関係・法・都市・言語と文字・人の移動・社会秩序など、さまざまな視点から、この一見均質なくくりの下で見落とされがちな多層的な実態をひもときます。
【PHOTO】ボスフォラス海峡から臨むイスタンブル。アジア側からヨーロッパ側へ渡るために日常的に利用する船の中から見える、いつもの景色。でも、なぜかこの日は格別に美しく、心に残りました(2025年3月撮影)。
Q.メッセージをお願いします。
現代はスピードが求められ、いかに速く目的地にたどり着き、結果を出すかという「効率性」が重視されがちです。しかし、最短ルートでたどり着くことだけが最善だとは限りません。そもそも、私たちが目指す目的地はみんな違っているはずです。そこには、私たち一人ひとりの人生観や価値観が大きくかかわっているからです。むしろ大切なのは、目的地に至るプロセスの一つひとつを味わい、そこから学びを得ることではないでしょうか。多文化社会学部でのみなさんの学生生活が、独自の道のりを自分のペースで歩む、そんな豊かな時間になることを願っています。























