キャリア・就職
卒業生のキャリア紹介
越智 理恵
日本ペイントホールディングス株式会社 インベスターリレーション部
―現在の仕事内容を教えてください。
世界第4位の塗料メーカーのIR(投資家向け広報)部門で勤務しています。IRはなじみが少ない単語かもしれませんが、上場企業が公正な企業価値で評価されることを目標とし、企業・株式市場間での双方的なコミュニケーションを図る部署です。
そのなかでも現在は、法定開示と統合報告書制作、Webサイト運営を担当しています。例えば法定開示では、東京証券取引所とのやり取りの機会が多く、企業業績を発表する決算短信や、買収を発表するM&Aリリースなどを東証へ提出し、上場企業としての社会的責務を果たし、円滑に投資判断いただけるよう尽力しています。
経営層に近い環境で働いているので、求められることの多いチャレンジングな部門ですが、学びと刺激には事欠かず、やりがいを感じています。
―多文化社会学部での学びはどのように生かされていますか?
民族や宗教間の対立・分断、新型ウイルスの蔓延など、冷戦終結時に世界中が期待した楽観的な世界とは全く異なる潮流の中で、グローバル企業は難しいかじ取りを求められています。
その渦中にある「私」は果たして、多文化社会学部が理想とする人材として活躍できているのか。自問自答の日々です。学部時代にこの思考サイクルを獲得できたことこそ、最大の学び・成長なのかもしれません。
―長崎での学生生活は、今の仕事にどのように役立っていますか?
寮生活では、国籍を問わずに異なる文化や生活慣習を持つ仲間と共同生活しました。今でもたくさん遊んだり、相談しあったりしています。大学を卒業して社会に出ても、お互いを励まし、成長しあえる存在がいるのはとても貴重でありがたいことだと思います。
受験生・在学生へのメッセージをお願いします。
私の場合、大学時代に培った考え方や経験が、職業・社会生活にそのまま生かされています。皆さんの今が未来の自分につながっているので、ぜひ多様な視点とたくさんのチャレンジで、日々を謳歌してください!