学部紹介

    教員紹介

    西田 充

    核兵器をどう制御し、廃絶できるか探求する

    西田 充 (にしだ・みちる)
    福岡市出身。専門は国際安全保障、軍備管理・軍縮・不拡散。主な著書は、『核の透明性―米ソ・米露及びNPTと中国への適用可能性』(単著)、『NPTー核のグローバル・ガバナンス』(共著)。外務省で軍縮不拡散専門官として長年核問題に従事(在米日本国大使館、軍備管理・軍縮課、ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部、不拡散科学原子力課など)。ミドルベリー国際大学院モントレー校で修士号(国際政策研究、不拡散専攻)、一橋大学で博士号(法学)取得。長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)兼任。

    Q.ご自身の研究を紹介してください。
    核兵器が現実に使われるかもしれない時代になってしまった中で、核兵器使用のリスクをどのように減らすことができるのか。日本が直面する北朝鮮などの周辺国・地域の核戦力の増強をどう食い止めることができるか。このような状況の中で、日本の安全を担保しながらどのように核軍縮を進めることできるのか。核兵器の「廃絶」とは実際に何を意味するのか。核兵器不拡散体制から核兵器廃絶体制への移行はどう担保できるのか。現在の国際秩序体制のままでよいのか。様々な課題に関心が広がってしまうのですが、これらはいずれも「核兵器のない世界」の実現とその維持のために解決しておく必要のある様々な課題のほんの一部に過ぎません。研究課題は無限にあります。
    Q.どのような授業になりますか。
    核兵器が国際社会の平和と安全にどのような影響を与えているのか、核兵器は「必要悪」なのか「絶対悪」なのか、まずは核兵器をめぐる根本的な問題について先入観なしに一緒に考えます。その上で、二度と核兵器が使われないようにするために、核兵器をどのように制御するのか、安全保障や国際規範・制度など様々なツールについて理解を深めます。現実社会における核廃絶に向けた道筋を一緒に考えるという授業を心がけております。学生らしく、論理的な思考を身につけてもらいたいと思っています。
    Q.メッセージをお願いします。
    国際社会の平和と安全に特別な責任と権限を有する国連安保理常任理事国によるウクライナ侵略における核の恫喝で核兵器のリスクが現実のものとして認識されたと思います。更に、日本は、周辺国・地域による核戦力の増強という脅威、また、地域における核使用のリスクに直面しています。そのような中で、被爆地長崎で、「長崎を最後の被爆地に」という被爆者の思いを直接肌で感じながら、核兵器の複雑で多面的な問題について、学生時代に真剣に考えることは人生の大きな糧になると思います。

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