大学院の紹介

    教員紹介

    王 維

    世界中の中華街から移民社会を見つめる

    王維(わん・うぇい)
    中国琵琶演奏者として活動し、文化人類学と民族音楽学分野それぞれで博士学位を取得。海外中国系移民社会および中国文化、日中民族音楽の研究に取り組み、著書に『日本社会における伝統の再編とエスニシティ』など。2014年10月より長崎大学多文化社会学部に着任。

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    職位 教授
    学位 博士(学術)
    専攻 文化人類学
    研究分野 人文社会系・文化人類学・社会学
    担当授業科目
    (博士前期課程)
    華僑・華人研究特講、華僑・華人研究特定演習、海外留学、多文化社会学セミナー、研究指導
    担当授業科目
    (博士後期課程)
    多文化社会学特論Ⅰ、研究演習Ⅰ、研究演習Ⅱ、研究指導
    e-mail wangw●nagasaki-u.ac.jp

    ※●を@に置き換えて送信してください。

    研究テーマ
    (1)日本及び世界の華僑・華人社会文化全般・世界チャイナタウンに関する研究
    (2)中国系新移民に関する研究
    (3)地域観光と地域活性化に関する研究
    (4)日本、中国そして移民の音楽についての調査研究
    研究の内容や方法
    (1)中国本土及び海外における中国文化に焦点を当て、チャイナタウン、華人コミュニティなどでも調査を行い、各対象地域における歴史、社会、文化を、ローカル化とグローバル化の相互交渉という視点で捉え、海外における華人のエスニシティやアイデンティティ、地域内及び越境するネットワークを視覚化し、理論化することを目指す。
    (2)従来の移民社会と比較するという視点から,現地調査を通して現在国際社会でもっとも注目をあつめている中国系新移民社会についての研究。
    (3)チャイナタウンの振興と地域観光に関する研究を踏まえ、観光人類学、マーケティング論、比較文化論の視点から地域文化活用した観光地に関する調査・研究。
    (4)中国音楽の伝播・受容。海外移民社会及び現地地域社会に伝わった音楽文化の変容と華人ネットワークについての研究
    研究成果
    【主たる著書】
    単著
    1)2014『華僑の社会空間とその文化記号』(中国語)中山大学出版社(中国広州)
    2)2012『日本琵琶音楽及び伝承体系に関する研究』(博士論文)福建師範大学音楽学院
    3)2003『素顔の中華街』洋泉社
    4)2001 『日本華僑における伝統の再編とエスニシティ‐祭祀と芸能を中心に‐』風響社

    共著
    1)2015.「20世紀80年代以来的日本新老『中華街』」廖赤陽主編『跨越彊界:留学生与新華僑』pp151-171中国社会科学文献出版社
    2)2011「中国系新移民―概況、原因、特徴及び発展の趨勢」駒井洋他編『東アジアのディアスポラ』pp.96-123明石書店
    3)2010「賑わいの文化創造―高松と淡水、地域『アジケ』のまなざしから」香川大学経済学部ツーリズム研究会『地域観光の文化と戦略』、pp183-213,リーブル出版
    4)2009.「日本における中国芸能と音楽の空間」鈴木正崇編『東アジアの民衆文化と祝祭空間』慶応大学東アジア研究所、pp29-66
    5)2009.「観光研究における文化論の視点」香川大学経済学部ツーリズム研究会『観光学へのアプローチ』,pp171-215,美巧社
    【主たる論文】
    1)2016「異文化性が生み出す観光価値を活用した観光戦略―長崎の「祭り」を中心に―」『香川大学論叢』88-4:pp1-46(共著藤村和宏)
    2)2016「記憶・構築された『回』の時空間―泉州地域百崎回族郷を事例として」『21世紀東アジア社会学』8:pp36-56
    3)2013「ロンドン・チャイナタウンの文化空間-日本との比較の視点から」『香川大学経済論叢』第85巻4号、103-150頁
    4)2011「バンクーバーにおけるチャイニーズコミュニティ及びチャイナタウン行事」香川大学経済論叢84巻第1号,pp3-43
    5)2009「日本近代琵琶の盛衰に関する考察 遊芸と『いき』の視点から」『香川大学経済論叢』82巻第1.2号,pp3-46
    6)2007「地域活性化および伝統文化の受容基盤形成装置としての「こんぴら歌舞伎」の復興」(共著者, 藤村和宏)『研究年報』46, pp105-172.
    7)2006「日本横浜広東華僑伝統文化的継承和変遷」『海外華僑華人社団的発展趨勢国際研討会論文集』,広東華僑歴史学会編,,185-193頁.
    8)2006「新移民にみられる「弱い紐帯」のネットワークの活用」『香川大学経済論叢』79巻3号, 133-157頁.
    9)2006「サンフランシスコの華人コミュニティ及び春節祭」『アリーナ』第2号,pp82-98.
    【外部資金獲得、受賞等】
    (1) 基盤研究(C)、平成15年度~平成16年度、「華僑社会における伝統文化とくに祭祀・芸能の変容と再編に関する比較研究」、研究代表者
    (2) 基盤研究(C)、平成17年度~平成19年度「変動する中国社会と海外華人華僑社会の伝統文化及びそのネットワークに関する比較研究」、研究代表者。
    (3)基盤研究(C)、平成20年~平成22年度、「越境する文化と移民―海外における中国伝統芸能・音楽の伝播と変容に関する比較研究」研究代表者
    (4) 挑戦的萌芽研究、平成25年-平成27年度「観光地の文化的魅力を構成する次元に関する研究―イロケ、アジケ、ヒトケの視点から」研究代表者。
    (5) 基盤研究(B)(海外)平成27年度~平成29年度「中国の越境的移動・境界侵犯・異種混交より生成する新しい『社会』に関する実証研究」(代表首藤明和)研究分担者
    (6) 基盤研究(B)(海外学術調査)(H29~H32)「EUの中国系新移民の子どもにみるトランスナショナリズムに関する教育人類学的研究」(代表山本須美子)研究分担者
    研究指導が可能なテーマや領域
    1、 海外移民社会、とくに華人社会全般
    2、 海外チャイナタウン・チャイニーズコミュニティ
    3、 地域研究(地域観光その他)
    4、 海外中国文化(祭祀、芸能、音楽)の比較研究
    過去に指導した修士論文・学部卒業論文等のタイトル
    修士論文
    中国朝鮮族の国内外移住及び在日華人(中国朝鮮人)社会の実態についての研究
    観光の美意識についての理論・実証的考察―温泉地のまちづくりを例として
    地域観光資源の開発に関する実証的研究―時代変遷による城下町の価値変化から
    台湾におけるラーメンの受容に関する実証的考察
    サービス企業のグローバル展開に関する実証研究―ASAKURA美容室をケースとして―

    学士論文
    日本の中華街―歴史・現在・未来
    北京の四合院・胡同の保存と観光資源としての活用
    「日本のトヨタ」から「アジアのトヨタ」へ―中国進出の過程から―
    『日本化した中国料理』-日本の食文化における餃子の位置づけ-
    中国の音楽が日本の楽器や音楽文化に与えた影響
    日本・中国の墓の考察-風水と景観そして観光-
    中国の若者に広がる日本ポピュラー文化と日本観
    中国観光開発の現状~農村観光からみる観光開発の取り組みと課題~
    台湾の老街から見るまちづくり
    受験希望者へのメッセージ・リクエスト
    日本語能力試験資格(1級)が望ましいが、必ずしもそれに拘ることがない。ただし、外国語(日本語他)の文献を読みこなすのに十分な語学力とそれを厳密に理解し分析する能力が要求される。そして、具体的な問題意識をもって文献を渉猟し、フィールドワークなど経験的な調査を自ら企画・実行する能力も期待される。研究課題に関連する文化人類学や社会学など研究理論や方法を学びながらあくまでも具体的なテーマに知的好奇心を失わない学生を歓迎する。

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