学部紹介

    教員紹介

    賽漢卓娜

    東アジアの女性の移動を探究する

    賽漢卓娜(さいはんじゅな) 
    中国北京生まれ。モンゴル民族。名古屋大学より博士(教育学)。
    専門は家族社会学、教育社会学、移民研究、ジェンダー研究。
    主たる著書として、『国際移動時代の国際結婚―日本の農村に嫁いだ中国人女性』(勁草書房)。
    2014年4月より長崎大学多文化社会学部。
    ⇒研究歴等の詳細へ

    Q.ご自身の研究を紹介してください。
    東アジアでの社会学の実践
    社会学、特に移民研究を専門にしています。国際結婚をし、海外に移住した女性結婚移民の動的な移動過程を、「移動」と「家族」というキーワードで研究しています。2001年から日本に住む国際結婚カップルを調査し始め、2005年から東海地域の農村部で、日中国際結婚のカップルを対象に、住み込みでの調査をしてきました。中国の女性たちは文化、空間を移動しているなか、日中間の文化が大きくかけ離れており、いかに地域と日本人家族との相互作用のなかで暮らしているのかということが中心的な課題です。
    近年、中国と韓国の間の結婚移民にも関心を持ち、中国東北地方や韓国も現地調査をして、移動は女性に何をもたらしているのかという問題に取り組んでいます。

    【PHOTO】韓国の結婚移民団体責任者にインタビューを

    Q.どのような授業になりますか。
    専門科目「異文化と家族」
    女性結婚移民は、一見、一女性の個人的な経験に過ぎない微々たる出来事のようですが、村、地域、国、東アジアを超えたグローバルな人の移動が一つの潮流になると、そこから共通した何らかの社会問題が見えてきます。また、女性の結婚移動には、各国の文化、家族観、母国と相手国双方の経済格差、国内地域格差、職業格差、性差別、民族差別などが顕著に表れています。
    女性はなぜ生まれ育った故郷を離れるのか、異国でどのような家族を築くのか、どこが終の棲家になるのかなどは、移民研究、ジェンダー論、教育社会学、家族社会学の知識が幅広く関わっており、今後の人生に役立つテーマを扱っていきます。

    【PHOTO】韓国で多文化家庭の子どもたちが囲碁を習う教室で

    Q.メッセージをお願いします。
    社会動態コースは、それぞれのフィールドがある国や地域の文化、社会、歴史に強い教員から構成しているので、豊かな世界への窓を開けてくれます。現地の人々の生活様式や文化だけではなく、そこの人々の考え方と価値観に近づくことで、相手の立場に立って物事を理解する力と想像力を養います。
    物事や社会は一枚岩ではなく、多面的な特徴を発見してほしいと思います。
    皆さん、大学でこそ、空気なんか読まずに、勇気を持って、この世界の豊かな多様性の真実を学んでいきましょう。

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