学部紹介

    教員紹介

    野上 建紀

    アジアで陶磁器から海の交流を探究する

    野上 建紀(のがみ・たけのり)
    1964年北九州市生まれ。金沢大学文学部卒、同大学院修了。博士(文学)。専門は歴史(中近世)考古学、水中考古学。
    主な研究テーマは窯業史、陶磁史、海上交易史など。有田町教育委員会主査(有田町歴史民俗資料館所属)を経て、2014年4月より長崎大学多文化社会学部。

    Q.ご自身の研究を紹介してください。
    中近世における陶磁器の交流と交易
    専門は考古学です。中近世という比較的新しい時代の交流や交易について研究しています。最初は陶磁器を生産したアジア各地の窯跡の調査研究を行っていました。やがて陶磁器がどのようにして遠くへ運ばれていたのかを考えるようになり、陸だけでなく、海にまでフィールドを広げて、沈没船の調査を行いました。さらにどこまで運ばれていたか知るために、現在、世界の都市遺跡の調査を行っているところです。その中でも今、最も関心のある研究テーマは、江戸時代に長崎から輸出された肥前磁器(イマリ)の貿易ルートの解明です。イマリの痕跡を求めて、アジアをはじめ、ラテンアメリカにまでフィールドを広げています。

    【PHOTO】アフガニスタンの「龍の谷」。文明の十字路バーミヤーンの郊外にあります。バーミヤーンでは内戦による地雷の撤去に伴い、多くのイスラーム陶器が出土しています。

    Q.どのような授業になりますか。
    専門科目「アジア海域交流史」
    アジアの海は古くから交流の舞台でした。海を介してヒトとモノが行き交い、多様な文化が育まれてきました。鎖国時代の唯一の海外貿易港であった長崎も豊かな海の交流によって発展しました。陸上と異なり、海上の道は残りませんが、海岸や港市の遺跡には海を介した交流の証拠が残されています。
    また、陸上だけでなく、沈没船のように海底にも証拠が眠っています。授業ではアジア各地に残る交流や交易の物的証拠をもとに広大なアジアの海にダイナミックに展開した交流の歴史をたどりながら、長崎からアジアや世界を眺め、そして、また長崎をふりかえりたいと思います。

    【PHOTO】長崎市茂木沖で発見された陶磁器。水深18メートルの海底に眠る約300年前の陶磁器。身近な海にも遺跡は眠っています。

    Q.メッセージをお願いします。
    浜辺に落ちているたった一つの陶磁器の欠片も時には雄弁に歴史を語ります。考古学とはそうした小さな証拠を積み重ねて歴史の真実にたどりつく学問です。現代社会は、そうした証拠を拾い集めなくても情報はあふれており、労せずそれは手に入りますが、そういう時代であればこそ与えられる情報だけでなく、自ら情報を見つけ出し、解釈して判断することが求められています。どんなフィールドでもよいので、現場から生きた情報を自ら見つけ出し、既存の情報だけにとらわれずに、豊かな想像力をもって世界を俯瞰してもらいたいと思います。

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