学部からのお知らせ
「感染症と考古学」研究会
2021/09/22 学生の活動
2021年9月15日、今年7月に開館したばかりの波佐見町歴史文化交流館(長崎県波佐見町)で開催された「感染症と考古学」の研究会で、本研究科の賈文夢さん(博士前期課程1年)が研究発表を行いました。
今回の「感染症と考古学」の研究会は、長崎・天草地方の疱瘡墓や疱瘡対策をテーマにしたもので、賈さんは疱瘡墓などの調査成果をもとに、「長崎地方の疱瘡関連石造物」と題した発表を行いました。疱瘡墓とは江戸時代に天然痘に罹患して亡くなった人々の墓のことです。当時、天然痘に感染すれば山奥や海岸、離島に隔離された上、死後も隔離され続けました。賈さんは疱瘡墓を通して、当時の隔離と差別について明らかにしようとしています。これまでほとんど研究が行われていないテーマですが、昨年からのフィールドワークで少しずつ明らかになってきています。新型コロナウイルスと闘いに直面している現代社会の課題にも通じる発表内容でした。
なお、研究会では他に天草市観光文化部の学芸員の中山圭氏による「文化4・5年の天草における疱瘡事例」と題した研究発表も行われ、その後、波佐見町歴史文化交流館の学芸員の中野雄二氏の案内で波佐見町内の疱瘡墓の現地視察が行われました。
※新型コロナウイルス対策をおこなったうえで活動しております。
発表を行う賈文夢さん |
波佐見町内に残る疱瘡墓
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五島の疱瘡墓の調査風景 |
時津の疱瘡墓の調査風景
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